THE WOOL
「Harris Tweed」
18世紀から変わらない古式製法を守り続ける
ハリスツイードは18世紀ごろ、スコットランド北西部のハリス&ルイス島で誕生。その製法は、島でとれた羊毛を手紡ぎした糸を用い、手織り織機で織り上げるというもの。剛健さと、加工を一切施さない素朴な質感が大きな魅力だ。
地域性こそがツイードの魅力!
生産者まで一目瞭然! 恐るべき品質管理
ブランドタグから読み解けるハリスツイードのこだわり
100年前から使われているハリスツイードの品質保証を意味するラベル。オーブ&クロスマークは、「ハリスツイード協会」設立者の家紋をアレンジしたもの。ラベル右下には生地の生産者が判別できるシリアルナンバーが記される。
「生地メーカーというと大規模工場で一括生産しているイメージが強いですが、ハリスツイードの場合は、スコットランド北西部の島、ハリス&ルイス島の島民たちが自分の家の織機で、生地を織るホームスパン。そして完成した生地を“ハリスツイード協会”という団体を通して、ハリスツイードというブランド名で世に出しているわけです。ツイード作りは、日本でいうとコシヒカリやササニシキといった米づくりに近いですね。日本ではハリスだけが突出して有名ですが、アイルランドの“ドニゴルツイード”など、ツイードにはほかにもたくさんの産地があります。そんな地域性こそがツイードの魅力ですね」
そんなツイードのなかでも、ハリスツイードだけがなぜ今でも高い知名度を誇るのだろう?