明治維新以降に異国文化の一つとして日本に入ってきたスーツは、当時、高い技能を持つテーラーにより、一人ひとりの体型に合わせて仕立て上げられるものでしたが、時が流れ、戦後の近代化による大量生産時代に突入し、機械化、規格化が進み、スーツは既製服化してきました。
しかし近年、個を見つめなおす時代で、人と違ったもの、自分にふさわしいもの、体にに合ったものを求める人が増え、オーダースーツが見直されています。
2006年に産声を上げた、私たち「isn't」は、人それぞれの体型や体のくせを網羅し、着心地までを追求することをポリシーとし、今ではなかなか手に入らない本来の注文仕立服である「仮縫い付きのフルオーダー」にこだわり、お客様一人ひとりに向き合い服を仕立てています。
オーダースーツにもいろいろなものがあります。簡単に違いを説明すると、以下のようになります。
パターンオーダーは丈方向の調整が主ですが納期も短く価格も安く手に入れることができます。
イージーオーダーはある程度の機械的な体型補正を行うことができ、より体型を考慮した服が作れます。
フルオーダーは寸法と体の特徴、姿勢などを考慮して型紙を描き、さらに仮縫い合わせにより、姿勢や骨格の隆起、左右の傾きまでを細かく補正することができます。
他にもビスポーク、カスタムオーダー、パーソナルオーダー、ス・ミズーラなど様々なオーダーの呼称がありますが、私たちは「型紙を起こし」「仮縫いによりくせ取りを行う」ことが最も大切だと考え、独自の仮縫い付き「フルオーダー」をお客様にお届けしています。
「仮縫い」とはお客様の体型に合わせて制作した型紙から切り出した生地に実際に使う芯地やフェルト、肩パッドなどを取り付け、しつけ糸でつなぎ合わせた製作途中の服で、これをお客様に着ていただき、くせ取りを行い、見た目と着心地を調整します。イズントはこの「仮縫い」を必ず行います。
人の体には千差万別の特徴があります。
屈身(猫背)、反身、なで肩、いかり肩、おなかの出、はと胸、
スポーツ体型、大きな二の腕や太もも、ふくらはぎの出、骨の突き出し...
フィッターがこれらのお客様固有の体型の特徴を把握し、それらを反映した型紙を起こしますが、さらに完全なものにするために実際にこの仮縫い服を身に着けていただき、不自然なしわや着心地の違和感などをさらに細かく調整します。
「フルオーダー」の良いところは体に合っていることだけではありません。
体型だけでなく、人の好みも同じく千差万別です。私たちは服のデザインやスタイルについてもお客様の好みを伺い、話し合いながらお客様のご希望に沿った形やディティールについて服を自由に設計させていただきます。
ラペルの幅や位置、角度、カーブ、ポケットの形や大きさ、角度、ボタンの位置や数、肩の形、ウエストの絞り具合...などなど
そして仮縫いの際に、これらのイメージを確認でき、ここで修正を加えて最終的に服を仕上げます。
個性豊かなあなただけのご要望を叶えることができるのもイズントのフルオーダーの特徴です。